日本の高齢社会に伴って介護の仕事が増えてきており、異業種から未経験の状態で介護業界の仕事を始める人も多いですよね。特に介護の仕事は資格がない人や未経験の人でも受け入れているため、現場で一から勉強しながら資格取得を目指すという働き方も可能となっています。
このため異業種への転職を目指している人には魅力的な仕事だと思われがちですが、問題となるのが「未経験だからこそ仕事に慣れるまでに時間がかかってしまう」点です。介護の仕事は単純に高齢者のお世話をするだけではなく、排せつ介助や入浴介助など汚いものに触る仕事も含まれています。このため未経験の人にとっては非常に抵抗のある仕事内容が多く、「自分には排せつ介助は無理」と考えたり「臭いが苦痛」とストレスを抱えてしまう人も少なくないようです。
また高齢者の中でも認知症などの病気を抱えている人の介護を未経験の人がする場合、「未経験だからこその知識不足」が問題となりやすいです。認知症は一見すると普通の人に見えるのですが、実際にはある程度の知識や経験がないとトラブルになってしまったり信頼関係が築けないなどの難しい部分もあります。特に物忘れがひどい点が未経験の人にとっては非常に驚きと戸惑いを感じやすいので、どのように接していけばいいのかわからないと悩みを抱える人も多いです。
このような未経験で介護の仕事をするからこその問題点を解決するためには、まずはある程度の知識を身につけておく必要があります。そのため実際に仕事をする前に研修や実習の時間を設けて知識を身につけてもらい、あとは仕事を経験する中で慣れていけるようにサポートしていくのが大切な対策だと言えます。